北海道の2倍弱ほどの国土に、3つの世界遺産があります。
ベンガルタイガーも生息する世界最大のマングローブの森・シュンドルボン、優美なイスラム教文化が微細に渡り刻まれたシャイトゴンブットモスクのあるバゲルハット、カンボジアのアンコールワットに強く影響を与えたというパハルプール仏教寺院です。
バングラデシュの南西部に広がるシュンドルボンは約6,000平方km。世界最大のマングローブ原生林です。ベンガルタイガーが生息する地として知られ、ユネスコ世界自然遺産に登録されています。この密集したマングローブの原生林を無数の河川が網の目のように流れ、約三分の一が満潮時には水没します。ワニや川イルカ、猿や野生の鳥など様々な動植物の宝庫です。
シュンドルボンは3箇所の保護区に分かれており、タイガーポイントでは運がよければベンガルタイガーを見ることができます。シュンドルボンの保護区内には森林局の管理員以外に人は住んでいません。したがって商店・ホテルもない。森の中で自分らしいお土産探しをしてみましょう。
シーズンは乾季。朝もやのマングローブ林・船からの満天の星空はとても幻想的で、慌しい現実から離れ、美しい自然に心癒されることでしょう。
・ハニーハンター(蜂蜜採り名人)
シュンドルボンは自然の宝庫です。ここでは良質の蜂蜜を採ることが出来ます。毎年、蜂蜜を採りに地元の人々がシュンドルボンの奥地へと入っていき、蜂蜜を採取しています。彼らはハニーハンターと呼ばれています。シュンドルボンはベンガルタイガーの王国です。蜂蜜を取りに来ているハニーハンターを虎視眈々と彼らを狙っています。毎年虎に襲われ命を落としてしまっています。彼らが命がけで取った蜂蜜は、とても美味しいと評判です。
・カワウソ
日本の鵜飼いをご存知でしょうか。その鵜飼いのカワウソ版といったところでしょうか。バングラデシュの伝統的な漁で、カワウソを使った漁です。ただし、非常に効率が悪く、現在は、ごくわずかな家族だけが細々と続けています。愛らしいカワウソの姿を見ると、ほほえましくなります。
15世紀半ば、カン・ジャハンが造営したモスク群です。「60のドームを持つモスク」という意味のシャイト・ゴンブズ・モスジットはユネスコにより世界遺産に登録されています。実際には77のドームとドームを持つ4つの塔があるので合計81つのドームがありますが、「屋根」という意味の「チャド」が変化して「シャイト」になったのではないかと思われます。
このモスク群はバゲルハットの林の中に点在し、現在でもモスクとして使用されています。静かな、そしてひんやりとしたモスクの中で祈りを奉げる姿は美しいです。現在も使用されていますが女性も入場することができます。ただし、男女とも露出の少ない服装で入場する必要があります。
入場料
100TK
所要時間
クルナから車・バスで約1時間
ヒマラヤ以南で発掘された最大の僧院で、ユネスコによって世界遺産に登録されたパハルプール。
8世紀に発掘されたこの遺跡は約27エーカーあります。施設は900フィート以上の四辺形の建物で占められています。
また、12~15フィートの高さの精巧な作りの出入り口棟が北にあり、45室が北に、そして残り各方面に44室ずつの小部屋、合計で177の部屋が確認されています。角錐十字形の寺院はミャンマーやインドネシアのジャワなど東南アジアに影響を受けたものです。
パハルプールという名前は、ベンガル語で「山」や「高い丘」を表す“パハール”という単語に由来しています。博物館では、この地域から出土した物が展示されています。
入域料、入館料
それぞれ別々に必要です。
所要時間
ボグラから車・バスで約2時間半